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給与をもらう側と払う側の違い

給与をもらう側と払う側の違い

2023/10/24

給与や退職金などの制度設計のコンサルティングをしていると、立場の違いにより給与に対する見方がこんなにも違うん
だな感じることがしばしばあります。
特にオーナー系企業ではその傾向が顕著です。

給与を払う側の経営者は、給与は労働の対価であり、公平な人件費の分配という観点から見ています。
一方、もらう側の社員はどうかというと、日々の支出や貯蓄、あるいは老後生活の備えという観点から見ています。
このように給与はもらう側と払う側とで立場が異なることから、受け止め方にも相違があります。
確かにそんなことよくありそうだという事例をご紹介します。

 

■経営者は社会保険料込みで見るが、従業員は手取りを見ている

給与の支給総額が30万円の場合、会社負担の社会保険料(15~16%)を上乗せすると総額は約35万円になります。
従業員が会社からもらう手取りは、社会保険料と税金を控除すると約24万円です。10万円以上も開きがあります。
支給総額は同じでも払う側は35万円を、もらう側は24万円を給与とみています。この認識の違いは立場が変わらない限り、
永久に解消できそうにありません。

 

■誤って少なく払ったときは申し出てくるけど、多く払ったときは何も言ってこない・・・

残業時間の誤りなどで給与を少なく払ってしまったとき、それに気づいた従業員は「違いますが・・・」と申し出てき
ます。確かに、その気持ちはよくわかります。
しかし、誤って多くもらったときは不思議と何も言ってこないものです(笑)。
「多いみたいですが、何か・・・」と言ってくるのは、ほんのわずかな正直者です。

そんなもんです。

 

■何も言わずに色を付けても、有難みを感じてもらえない

オーナー会社では社長の考えで、「○○手当」と称して給与に上乗せして本来より多く支給するときがあります。
それを口に出すと恩着せがましく思われるので敢えて何も言いませが、何故多く払っているのか、その思いはわかってく
れるはずだと期待します。
しかし、そんな思いを受け止めてくれるのは少数です。「なんか普段より多いみたい」程度しか感じません。
以心伝心は理想です。ひと言伝えておくべきかもしれませんね。

 

■経営者はうっかり言って忘れてしまうが、従業員はしっかり覚えている

経営者は「ここで頑張ればボーナスを沢山出すよ、次回の昇給は○万円上げるよ」と励ましを込めて思い付きでく言って

しまい、その後忘れてしまうことがあります。
しかし、それを聞いた従業員はその言葉を期待して忘れることは決してありません。
言ったとおり実行すれば経営者への信頼は高まりますが、そうでなければ信頼は低下してしまいます。

 

もらう側は、払う立場になった経験はありませんので、払う側の気持ちはわかりません。
しかし、払う側は以前はもらう側の立場にいましたので、思い出してみればもらう側の気持ちはわからなくはありません。

 

働く人にとって最も重要な給与は、経営者が考えているよりもはるかにセンシティブなんですね。

 

 

 

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