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3年後の自分への手紙

3年後の自分への手紙

2022/06/27

「人事労務コラム」欄は、日常の業務を通じて感じている人事・労務管理上の課題などについて、手前勝手な視点から
コメントをしています。

今回は趣向を変えて、仕事の話ではなくプライベートで心に残ったことをお伝えしたいと思います。

 
昨年、紅葉真っ只中の11月下旬に、京都の大原に行ってきました。
大原と言えば三千院や寂光院が有名で、訪れる人の目的はこれらの寺院です。
大原に向かう途中の山々が、色とりどりに紅葉していたのが印象的でした。
ご覧になった人も多いかと思いますが、6月25日(土)放映の「ブラタモリ」で紹介されていました。
 
私の目的は変わっていて、承久の乱に敗れ、都から遠く離れた大原の地に葬られた後鳥羽天皇と子の順徳天皇の御陵を
訪れることでした。
承久の乱は源頼朝の死後、後鳥羽上皇が鎌倉幕府執権・北条義時を討伐するために挙兵した戦です。
承久の乱については、近いうちに大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で放映されるものと思います。

 
二つの御陵は、三千院に隣接しています。
しかし、前を通る人は何があるのかなと立ち止まるだけで、誰も中には入ろうとはしません。
真っ赤に染まったもみじに見とれていました。
 
天皇陵は、目も心も魅了する三千院と比べてとても質素です。
コレといって見るものはありません。ただ鳥居が立っているだけです。
歴史学者や私のようなマニアックな者でなければ、わざわざ訪れることはないでしょう。
 
初代神武天皇から始まって124代昭和天皇に至るまでの歴代天皇陵めぐりをしています。
その一環で訪れました。ただの歴史好きが高じて、全国各地に足を運んでいます。
 
天皇陵を訪れた証として、宮内庁の監区事務所で御陵印がもらえます。
30年ほど前に大原を訪れたとき、リュックサックから掛け軸を取り出し、それを広げて御陵印を押印していた人がいたのを
思い出しました。
 
私も来年には歴代天皇の名前が刻まれた掛け軸を取り寄せて、すべての御陵印が押印できたら、
(我が家は狭くて床の間はありませんが)家に飾りたいと思っています。

 
前段が長くなりましたので、本題に入ります。
 
天台宗三千院は8世紀の後半、最澄によって建立されました。
飢餓や災害が続いた平安時代、三千院に足を運んで手を合わせ、来世に思いを馳せた寺として知られています。
由来は「一瞬、一瞬には三千の思いが存在する」という教えからきているそうです。
 
境内の畳の部屋に「3年後の自分への手紙」を書く一室があります。
思いや願いを文字にしてそれを叶えるため、A5サイズの色紙に手紙を書きます。
畳の上に正座して改めて自分を見つめ直してみると、3年後の自分にとって重要な思いや願いが自然と出てきます。
仕事のこと、家族のこと、自分のことをしたためました。
 
仕事の目標設定にように力むようなことはなく、また絵馬に書く願い事のように悲痛になることもなく、素直な気持ちを
有りのままに
表現することができました。
悠久の時を刻んできた三千院だからでしょう。
 
皆さんが三千院に行ったら、3年後の自分あてに、どのような手紙を書きますか?
仕事このとですか?  健康のことですか? お金のことですか? それとも・・・

 
三千院は紅葉の時期がお勧めです。
京都で最も紅葉が美しいところだと思います。
 
そのときは隣の御陵にも足を運んでください。