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コロナ禍が残したものは?

コロナ禍が残したものは?

2023/06/01

おそらく世界史に刻まれるであろう新型コロナウイルス感染症は、日本では3月からマスク着用が自己判断となり、
5月8日からはインフルエンザと同じ5類に分類されました。
これにより政策的には一応収束した扱いとなります。
この3年間、新型コロナウイルスは企業の人事・労務・雇用管理分野においても様々な難題難問を投げかけてきました。
そこで、この分野について3年間で起こった出来事を振り返ってみたいと思います。

 

3年前は?
突如降って湧いた3年前は、雇用維持と事業継続を目的とした雇用調整助成金や持続化給付金の問合せが、
途切れることはありませんでした。
巨額の予算を投下したので一定の成果は出ていますが、これらの施策は急を要したことから支給要件が緩和されて、
予想通り不正受給が蔓延しました。
莫大な赤字予算の計上、財源の雇用保険料率の度重なる引上げと負の資産も残しました。
負の資産を除いた後の成果がどの程度あったのか、今後の検証が待たれます。
また、1年目は3密を避けるための在宅勤務が大流行しました。

ゴルフ場で一緒に回った人が、「今日は会社の命令で在宅勤務なんだけど、やることがないから会社に内緒でゴルフに来た」と言っていました。
ほとんどの会社は初めてだったので、何をどうしたらよいのか、取り敢えず自宅待機、と思案に暮れていた会社が多かったのではないでしょうか。
そんなこともあって、在宅勤務の規定作りの依頼が増えました。
今では逆に在宅から出勤へと戻っています。

 

2年前は?
2年目になると日本でも漸くワクチン接種が始まり、混乱はいくらか収まりました。
義務ではない接種。
「会社は命じることが出来るのか」「接種日と副反応が出で会社を休む場合はどうしたらいいか」など
ワクチン接種に関する労務相談が2年目の中心となりました。

 

この1年間は?
そしてこの1年間は、夏場の第7波と年末から年始にかけての第8波で感染者数が急増しましたので、
休業補償としての傷病手当金の申請がうなぎ上りに増えました。
なかには医療関係者やクラスターによる労災申請もあります。

仕事ながら社会保険の申請手続って大変だなぁ~、と感じました(笑)。

 

コロナ禍が残した教訓

これまで経験したことのない事態が続いたので、対応に苦慮する場面がしばしばありました。
今振り返ってみて、コロナ禍で活かされる教訓は何であったのかを考えると、在宅勤務が浮かびます。
介護や家庭の事情で転居したり、不十分な労務提供を余儀なくされた場合、働いている人は退職以外に選択肢はありません。
そこにコロナ禍の産物として在宅勤務という選択肢が加わりました。

当社でも現在、静岡と鹿児島で2名の社員が毎日在宅で働いています。
常時オンラインでつながっていますので、いつでも顔を見ながら会話ができます。
会議、朝礼、オンライン研修、ラジオ体操も一緒です。
まだまだ改良の余地はありますが、デジタルを駆使した結果、在宅でもできることが広がりました。

これからもずっと続く人手不足。
求人票に「在宅勤務あり」と載せると応募者が増えるようです。

そして突然襲ってくる大規模自然災害。
全国で震度3~4の地震が頻繁に起こっています。
そのときでもできるだけ業務が回るように備えるには、在宅勤務は有効な選択肢ではないかと考えています。

 

 

 

 

 

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