賃上げの春
2024/03/29
2024/03/29
毎年この時期になると「賃上げ」が大きく取り上げられます。
昨年も大企業を中心に大幅な賃上げが実施されましたが、
今年はそれを上回る賃上げとなりそうです。
今年の賃上げの話題の前に、これまでを振り返ってみましょう。
厚生労働省では大企業を対象に春闘の妥結状況について1960年代から集計を行っています。
それによると2002年以降は12年連続で1%台の推移となっています。
その後、政府が経済界に対して賃上げを求める「官製春闘」などがあり
2020年まで7年連続で賃上げ率は2%台となりました。
その後、新型コロナウィルスの影響で一時2%を下回ったものの、2022年には再び2%を超え、
2023年には物価高や人手不足を背景に3.60%となりました。
これは30年ぶりの高い水準ということです。
そして今年の賃上げです。
多くの企業で満額回答が相次ぎ、中には労働組合の要求額を上回る回答もありました。
日々の生活をしている中で物価の上昇は肌で感じるところですが
一方で物価高に賃上げが追い付いていない、という声もよく聞きます。
また、中小企業が大企業並みの賃上げ水準を確保することの困難さもあります。
政府は「賃上げ促進税制」を強化するなど、中小企業の賃上げを支援していますが
この流れがどれだけ中小企業に広まっていくかに注目したいと思います。
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/syotokukakudai.html
(中小企業庁HP「賃上げ促進税制」)
(N)