ハローワーク求人票の効果的な記載方法は、コレだ!!
2019/06/26
2019/06/26
多くの中小企業では人手不足が深刻化しており、欲しい人材がなかなか採用できない状況が続いています。求人サイトや求人媒体などに数十万円、数百万円をかけたものの、なかなか応募者が来ないという話もよく耳にします。
応募者を増やすには、魅力的な会社作りが必要なのは言うまでもありませんが、「現在の会社の魅力をいかにして伝えるか」というのも、採用活動では重要なポイントです。
総務省の国勢調査では、横浜の労働力人口が、2010年に戦後初めて減少したことが記録されました。[注1]
ですが、ここ数年で神奈川県の労働力人口は増加していることもわかっています。[注2]そのため、求人次第で人手不足の解消につなげられる可能性は大いにあります。
そこで注目したいのが、ハローワークでの求人です。ハローワークの求人というと「質が良くない」といった意見もありますが、何といっても“無料”という点はとても魅力的です。ただし、見てもらう工夫をしないと、効果は期待できません。そこで今回は、ハローワーク求人票の効果的な記載方法をまとめましたので、参考にしてください。
[注1]横浜市:平成 22 年 国勢調査 産業等基本集計結果 横浜市の概要
[注2] 神奈川県労働力調査四半期平均結果(平成31年1月~3月期)
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/x6z/tc30/rodo/kouhyoukekka.html
1.「職種」欄は仕事内容・求職者の知りたい情報がひと目でわかるようにする
求人票の「職種」欄は具体的に記載することをおすすめします。よく目にするのは「作業員」「営業職」などのシンプルな書き方ですが、これでは具体的にどんな仕事をするのかが求職者に伝わりません。
業界に詳しくない求職者が見た場合はとくに、漠然としていて応募をする気にはなれないでしょう。
たとえば、作業員であれば「小さく軽い部品の検査・組立」、営業職であれば「福祉用具のルート営業」など、職種欄で仕事内容や求職者が知りたい+αの情報がひと目でわかるような書き方にすることで、具体的なイメージを持ってもらえます。
また、求職者が求人票で優先して見る順位として、次の調査結果があります。
1.仕事内容
2.就業時間
3.就業場所
4.休日
5.所在地
6.事業者名
7.職種
2~6は記載方法に工夫を加えるのが難しいですが、「職種」や「仕事内容」欄は工夫次第で求職者の関心を引くような書き方が可能です。
2.「会社の特長」欄にはさまざまな意見も参考に探し出した会社の魅力を記載する
「会社の特長」欄は会社をアピールするうえで大変重要です。書き方次第で、魅力ある会社であることを求職者に伝えられます。求職者が知りたいのは、会社の雰囲気やその会社で自分がどのように成長できるかです。そのため、会社の経営方針や沿革、社風、教育制度、今後の事業展開などを詳しく記載する必要があります。
自社の「特長」については、担当者一人で考えずに、さまざまな人の意見を聞いて考えてみるとよいでしょう。意見を出し合えば、必ず自社の魅力が探し出せます。
3.自由記載欄(「求人条件特記事項」欄、「備考」欄)に福利厚生・有給休暇取得率などを詳細に載せる
自由記載欄は、文字どおり自由に記載できる箇所です。何も書かない会社もたくさんありますが、積極的に自社をPRしてください。
たとえば、福利厚生が充実している会社ならその具体的な内容を、有給休暇の取得率が高い会社なら「取得率80%」と詳細に書かれているほうが信憑性も高まります。
4.写真やパンフレットなどの画像情報を添付すれば他社との差別化が図れる!
ハローワークの求人票に写真やパンフレットの画像情報を添付できるのはご存知でしょうか。ほとんどの会社がこの仕組みを知りませんので、これを行うだけで他社との差別化が図れます。
紙媒体またはデータで画像情報をハローワークに提出すれば、求人票に8~10枚掲載してもらえます。ただし、ハローワークによって異なる部分もあるため、詳細は管轄のハローワークに確認してください。
画像はとても強力なツールです。人はビジュアルに強く反応する性質があるため、文字だけで構成される求人票の中に、画像情報入りの求人票が掲載されていれば、注目されやすくなります。
事業所の外観や職場風景、自社の主力製品の写真のほか、社員の顔写真、会社案内パンフレットなどの画像を掲載して親しみや好印象をもってもらえれば、それが応募のきっかけとなる可能性も期待できます。この画像情報の掲載は、大いに活用すべきですね。
中小企業の人材不足の中でコストの削減は真っ先に挙げられますが、闇雲にカットすることで経営に悪影響を与える可能性もあります。社会保険労務士が採用コンサルティングを行っている場合もありますので、経営を軌道に乗せるポイントだけでなく、求人における戦略についても社会保険労務士に相談してみてはいかがでしょうか。