新型コロナウイルスの影響による、社会保険料の納付猶予・延長・免除制度

新型コロナウイルスの影響による、社会保険料の納付猶予・延長・免除制度

2020/06/23

 新型コロナウイルス感染症の影響により、数々の特例措置が設けられていますが、社会保険料や労働保険料、国民年金保険料についても保険料の納付が困難となった場合に、納付の猶予や免除の特例措置が設けられました。
 この特例は担保の提供が不要で、延滞金もかからず、1年間納付が猶予されることから、短期的な資金繰りには一定の効果が期待できます。ただし、特例による無担保・無利子の融資と同じように、必ず返済しなければなりませんので、安易に申請するのは避けた方がよいと思います。

 
■社会保険料(健康保険、介護保険、厚生年金、子ども・子育て拠出金)の特例
〇概 要
 新型コロナウイルス感染症の影響により、事業収入が相当程度に減少し、一時的に厚生年金保険料等を納付することが困難となった事業主・船舶所有者は、厚生年金保険料等の納付の猶予(特例)を受けることができます。納付の猶予期間は1年間で、担保は不要とされます。その間の延滞金は全額免除となります。
 
〇条 件
 令和2年2月以降の任意の期間(1ヶ月以上)において事業収入が、前年同期に比べて20%以上減少していること
 
〇対象となる保険料
 令和2年2月1日から、令和3年1月31日までに納期限が到来する保険料
 
〇申請先・申請期限
 納付猶予の特例を申請するには、事業所を管轄している年金事務所に「納付の猶予(特例)申請書」を提出します。
 この申請書には「収入及び支出の状況等」、「当面の運転資金等の状況等」、「現金・預貯金残高」等を記載する欄があり、根拠となる書類の確認が行われる場合があります。
 なお、国税、地方税、労働保険料等でも同様に用意されている納付猶予の特例が許可された場合は、その際の申請書と許可通知書の写しを合わせて提出することにより、申請書の一部記載が省略できます。
 提出した申請書等を審査の上、許可や不許可、猶予が許可される金額等が決定されます。申請は、毎月の納期限からおおよそ25日後である指定期限までに行う必要があります。なお、健康保険組合に加入している事業所の健康保険料は、個別に健康保険組合にご確認ください。
 
 詳しくは、こちらをクリックしてください。
日本年金機構「新型コロナウイルス感染症の影響による納付の猶予(特例)」
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/20200501.html

 
■労働保険料(労災保険・雇用保険)の特例
〇労働保険料等の申告・納付期限の延長
 労働保険料の申告期限、第1期(全期を含む)の納付期限が、次のように延長されました。
 
【申告期限】

従来 延長後
令和2年6月1日~同年7月10日 令和2年6月1日~同年8月31日

 
【納付期限】

従来 延長後
全期・第1期保険料 令和2年7月10日まで 令和2年8月31日まで

 
【口座振替の場合の納付日】

従来 延長後
全期・第1期保険料 令和2年9月7日まで 令和2年10月13日まで

 
〇納付猶予(特例)
 労働保険料も納付猶予(特例)を適用することができます。条件・対象となる保険料・申請期限は厚生年金保険料等と同じです。

 
■国民年金保険料の特例
 新型コロナウイルス感染症の影響により国民年金保険料の納付が困難な方は、臨時特例措置として納付猶予または全額、もしくは一部(4分の1・半額・4分の3)が免除になります。申請には、本人申告の所得見込額による簡易な手続きが必要です。
 本特例制度を利用することにより、免除の割合に応じて一定の年金額が保証されるメリットがあります。例えば、全額免除の期間は、保険料を納めなくても年金額が2分の1保障されます。また、万が一の場合の障害年金や遺族年金を受け取ることができます。