職場のルールブック作成
「最近、常識的なことが通じない従業員が増えた!」
そんな嘆きを聞くケースが増えています。
人によって常識の捉え方は異なります。特に、中途採用者の場合、指示がなければ前職のルールで行動しますので、混乱が生じることがあります。
会社としては、秩序ある経営を維持するには、職場ルールを確立して、従業員に周知し、守ってもらうようにしなければなりません。
だからといって、口頭で伝えるだけでは忘れてしまい、何度も同じことを言わなければなりません。その対策として、文章として小冊子にまとめておくのが有効的です。

近年では、パワハラに対して社会的にも非常に神経質になっていますので、注意や指導ができにくい風潮があります。小冊子があれば、教育や指導がしやすくなります。
特に、医療・介護・小売・飲食などの業種では、患者や個人顧客と接する機会が頻繁にあります。対外的な信用を失墜しないためにもマナーやルールの徹底は欠かせません。
ルールブックの目的
ルールブックを作成する目的は、次のようなものがあります。
- 新しく入社した社員に会社のルールを説明したいが、どうしたらよいか?
- 接客マナー、言葉づかい、電話対応など基本的なことを教えたいのだが・・・
- 中途採用者は前職のルールで勝手に行動するので困る!
- 最近では、部下からパワハラといわれそうで、指導ができない!
- 女性社員には注意しづらいので、伝えるための何かいい方法はないか?



就業規則との違い
就業規則にも服務規律規定など社内ルールの一部が記載されています。
しかし、就業規則とルールブックでは、次のような相違点があります。簡単に説明しますと、「就業規則は会社の憲法のようなもので、ルールブックは自社独自の常識をわかりやすくまとめた規則集」で、読みやすい表現で書かれていますです。
| 就業規則 | ルールブック金 |
---|---|---|
目 的 | 法律上の労使トラブルの防止 | ルールの統一による職場秩序維持 |
法律との関係 | 労働法令に則して作成 | 法律に縛られない独自のルール |
内 容 | 労使間の権利・義務 | 日々の仕事で守るべきこと |
文 章 | 硬い表現。文章のみ。白黒 | 平易な表現でイラストや写真も挿入。文字も大きくてカラーで読みやすい。 |
配 布 | 会社や各部署で1冊、社内LANで閲覧 | 小冊子として、1人に1冊配布 |
大きさ | A4サイズ | 手帳サイズ、A5サイズなど |
関心のある人 | 退職を考えている人、権利意識の強い人 | 会社の方針・ルールを知りたい人 |
改訂手続き | 法律上の手続きが必要 | いつでも自由にできる |
ルールブックへの記載内容
ルールブックには、次のような項目を20~30項目記載します。少ないと漏れが出てしまいます。かといって多すぎると重要度が薄れますので、優先度を考慮して重要なルールに絞ります。
- 〇会社に関すること
-
- 会社概要、沿革
- 社長挨拶
- その他
- 〇仕事に関するルール
-
- 接客マナーのルール
- 服装、身だしなみのルール
- 秘密情報の取扱いルール
- その他のルール
- 〇職場で守るルール
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- 有給休暇取得のルール
- 残業、休日出勤のルール
- 退職時のルール
- その他のルール
活用方法
○入社時の研修テキストとして活用できます!
○朝礼や会議、研修で読み合わせて周知します!
○会社説明会や採用面接の際に自社をPRできます!
○部下を指導するときのテキストとして使用します!
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